だいすきだよ 短編集☆
シャッ
「まぁ!お客様、お似合いですよ!」
それがたとえお世辞だったとしても嬉しくてたまらなかった。
「可愛い可愛い!お買い上げ~っ。ハハッ」
結局店員さんにタグを切ってもらい、
そこから着て、私たちは公園へと向かっていた。
「ケンゴ…はお父さん、いる?」
「親父?いるよ、一応。」
「一応?」
「そ。いるけど、俺がチビの時親が離婚しちゃって。麻子は?」
「私のパパは死んじゃった。昔…。」