だいすきだよ 短編集☆
「えーと、す…じゃなくて、島原さん、だっけ?」
「は、はいっ!」
―――あ、私の名前は島原 風香。
でもみんな隅っこ女というあだ名しか知らない。―――
私は掴まれた腕をギュッと握って、返事をした。
「あ…痛かった?ごめんな?」
「ち、ち、違うんです!!」
「…ん?これ…」
私は紙を必死に隠そうとしたが、
いともたやすく奪い取られてしまった。
「すみっこ^^…って…」
私が反応する前に彼は近くにあった椅子の上に立ち、
「だれだよ!!こんなことしたの!やめろよ、島原さんかわいそうだろ!?」
と叫んでいた。