だいすきだよ 短編集☆
「花音、今日さ…。」
バス停までの道を歩きながら先輩が何か呟く。
…黙ったまま言葉を発さない先輩。
「なんですか?」
「…今日はバスをちょっと手前で降りて歩こうか?」
「…いいですよ?」
バスが来て、いつも通り二人掛けの席に座る。
「花音は、バスケ部続けるの?」
「もちろんです!!」
あたしは自信を持ってうなずく。
「そっか。」
もともと口数の少ない先輩だけど、今日はいつもに増して少ない。