夢の星屑
こいつ…
人の気知らないでぐっすり眠ってやがる…
体と体が密着して相手の心臓の音が聞こえるほどだ。
こんなところ誰かに見られたら大変なんですけど…と言ってやりたいところだが…
彼女の寝顔を見たら気が失せた。
スースーと寝息が聞こえてくる。
普段では滅多に見られない物だ。
「こんな顔してんだな…こいつ」
夢、か。
ミユが夢なんかで落ち込むなんてな…
一体どんな夢なのだろうか?
俺が死ぬ夢?
それを二夜続けて?
なんか気になるな…
「…う」
「? どうした、ミユ?」
突然うめき声を出したから驚いた。
どうやらうなされているらしい…
じゃあ、また夢?
「また同じ夢見てるのか?」
俺の背中にまわしてた手に力が込められていく。そのたびにサラの顔がけわしくなっていった。
「…ソ……ラ…ッ」
「…ミユごめん。見せて貰うぞ、その夢」
ぐっと右手に力を入れて、ミユの頭に触れた瞬間、目の前が光に包まれた。
――――――――――――
目を開けると、そこは俺の部屋だった。
隣にはミユの姿は見えない。
俺はベットに横たわっていた。
ミユの姿を探そうと上体を起こした…その時。
ドンッ、と物凄い爆発音が響きわたった。
地響きが起こった。
窓の外は血のように真っ赤に染まっていた。
「これって……ミユの言ってた襲撃?! だとしたら、ミユの身が心配だ!!」
扉を開けて外に出ると、人がたくさん倒れていた。
もう…息はない。
これは本当に夢なのか?
現実と夢を錯覚しそうだった