夢の星屑
「今は、ダメだ」
「どうして?」
「もう少し、様子をみよう。 確かに正夢になりそうだけど、多分全員が信じるとは限らない。 だから…」
「うん、わかった。でも、ミオとタカト君にだけは話していい? 一緒に過ごして来た仲間だもん。隠し事は……したくないから」
「わかった。すぐ行くか」
「うんっ。それじゃすぐ服着て… あれ」
「どうした?」
「…服、部屋に忘れて来ちゃった」
「はっ!?」
「エヘヘ…」
「エヘヘじゃねーよ! どうやって取りに行くんだよ?!」
「う〜ん……あたしがソラの部屋から出て来るのは見るからにあやしまれるだろうし…、ソラがあたしの部屋に入るにも…」
「完・全に動けねーな」
「…あぅ」
「このまま待ってても見つかるのが落ちだな」
「あたしの馬鹿……先の事全然考えてなかった」
「…ミオに見つかったら確実に殺される」
「タカト君にまたこっぴどく叱られる…!」
「あー…なんか俺泣きたくなって来た」
「あ!! タカト君には気をつけなきゃ! 気配消すの得意なんだから…」
「それはただ単に影がうすいだけなんじゃ…」
「違うよ! 強いから気配まで消せ…」
「お前ら、何してんの?」
背後から声が…
振り返ると扉の前にタカトが立っていた。