【短】これが最後の恋でありますように
「……新山さんとも?」


急にあたしの名前が出てきて、心臓がバクバク音を立てる。


「だから、誰とも付き合う気ない」


迷うこともなく、キッパリ答えた紘斗。

チクンって胸に穴が空いた…。


分かってるよ、あたしが紘斗に釣り合うわけないってことぐらい…。




「新山ー!!さっきはごめんなー?」


教室に戻ってくるなり、あたしに謝る紘斗。


「ううん、別に」


素っ気なくしか答えられないあたしは、紘斗の顔を見ることもない。


「つか、明日学校休みじゃん?遊びに行かね?」


バッ


予想外の言葉に、勢いよく顔を上げた。


「光合成しに行こうぜっ」
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