【短】これが最後の恋でありますように
「ど、どうしたの?急に」


このドキドキを悟られたくなくて、必死にいつも通りのフリをする。

それでも全く変わらず紘斗は言った。


「俺はずっと後悔して逃げてた。でもアイツは見てるから、笑ってていいんだって気付けて…すごく楽になった」


相変わらず、空を見上げたままの紘斗。


「美祢がいたから、俺は笑えるようになったと思う」


何て答えればいいのか分からなくて、黙り込むあたし。

いつの間にか、寒さを感じなくなってた。




「星になったアイツに近いこの場所で、どうしても言いたいことがある」


言いたいこと…?

そして、あたしの目を真っ直ぐ見つめる紘斗。


いつもなら恥ずかしくて反らしてしまう視線だけど、今だけは…時間が止まったように動けない。


「……俺、美祢のことが好き」
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