【短】これが最後の恋でありますように
「わあ!?ごめん!!」


あたしは急いで、握っていた紘斗の手を離した。

俯いた顔は当然真っ赤。

な、何してんだろ!?


「いや、むしろ……」


そこまで言って口ごもる紘斗。


「え?」


顔を上げると、真っすぐな紘斗の視線と絡み合った。




「触っていい?」


紘斗の顔も少し赤い気がする。


「えぇ!?」


「ダメ?」


そ、そういうわけじゃないけど…。

胸だって大きいわけじゃないし。


「……触るよ?」


ゆっくりと紘斗の手が伸びてくる。


断るのも変だよね?

で、でも受け入れていいの!?
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