【短】これが最後の恋でありますように
一時間が経った。


何十回も携帯は鳴らした。


やっぱりおかしい。

今までこんなことなかったのに。


何かあったのかな?


……紘斗の家に行ってみよう。




家を出ると、今日も生暖かい風が吹いている。


でも昨日と違って、それはただ気持ち悪く感じる。


胸がザワザワする…。




「♪♪♪♪」


携帯のディスプレイには"紘斗"の文字。


よかった…。

ホッと一息ついて、通話ボタンを押す。


「紘斗?今何してんの?遅刻だよ?」


携帯からは何も聞こえない。

あれ…?


「紘斗?」
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