【短】これが最後の恋でありますように
「ひろ…と……何で…そんなとこにいるの…?」


ずっとあたしといるって言ったじゃん。

約束したでしょ?


「…ほら…ひっく…隣に…きてよ…」


紘斗は約束を破らないよね?

嘘つかないよね?




必死に輝く星に語りかける。


あたしも紘斗のとこに逝きたいな、そう思った瞬間。


キラッ


「流れ…星…?」


一筋の流れ星が瞬いた。


それはまるで紘斗がダメだって、あたしには生きろって訴えてるようだった。


『俺、これからずっと流れ星には"美祢が幸せになりますように"って願うから』


あのときの言葉は、今も変わってない?


あたしの幸せを願ってくれてる?


ねぇ…紘斗。
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