回転木馬
わからない。本当はそんなの言い訳なのかもしれない。
こういう思いがあったのは本当のことだけど。
本当の本当は、フラれるのが怖かっただけ。
なのかもしれない。
だってモテるから。三希君はきっとモテるから。
すっごいカッコイイ。って…訳ではないかもしれない。強いて言えば童顔?
すっごい優しい瞳をしてて、本当にすっごい優しい。
なんだろう。誰にでも平等に、というか。一人一人に丁寧に接してる、というか。
だから三希君がいると周りの雰囲気が穏やかになる。
裏表のない、優しくて、本当に優しくて、ちょっと面白くて、そばにいるだけですっごく落ち着く。
そんな存在。
だからきっと、三希君を毛嫌いするような人はいないと思う。
みんなに好かれるタイプ。きっとその中には恋愛感情の子だっているはず。
私もその中の一人だし…
でもよくわからない。三希君といる時は、こういう話題にならないから。
なんとなく恋バナをするような雰囲気にならないから。
その位、そんなこと考えてなさそうな気がしてた。
だから、この話しを聞いた時余計に悲しかった。
中途半端な気持ちで人と付き合うことなんて、きっとしない人だから。
本気の人なんだなって。
まだその雫さんって人見たことがないけど…本当にいい人なんだろうなって。
どうすれば雫さんになれるだろう。
そんなこと真剣に考えてる自分がいて嫌になった。
ふいにさっき来たのお姉さん達が浮かぶ。
どんな感じの人なんだろう。