君を知ったその日から
プロローグ


中学生の頃、こんな経験があった。


それは2年生の時で、私のハツコイ。
その男の子とは、すごく仲が良かった。
いつもバカやってふざけあって、私にとっては大切な存在で。

ずっとずっと、これが続くと思ってた。


「ちょっ、聞け!!」

「も―、何?」


いつも通りの日常。
いつも通りの昼休み。
そして、いつも通り大好きな彼に話しかけられた。


「私、まだご飯食べてるんやけど」


そう言いながら、ゆっくりと箸を動かしてご飯を食べる。


「食うの遅っ!!まぁ、聞いてや」


彼は笑いながらそう言って、私の席の前に座った。
意外にも彼が近くにいて、私の心臓はドキンと音を立てる。
静まれ心臓!!なんて、柄にもなく乙女な事を考えながら、もう一度「何?」と訊いた。


「あんな………?」

「…うん?」


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