君を知ったその日から


そこには、茶色に髪を染めたのだろうちょっと明るめの色の髪をした、可愛らしい男の子。…本人にとっては、可愛いは禁句なのだろうけど。
いつの間にやら、その男の子は机に頬杖をついてこちらを見ていた。


「めっちゃ楽しいよ!!なぁ?」

「え、あ、うん…」


さっきまで楽しそうに話していたのに、愛子はいきなり声のトーンが低くなって大人しくなった。
それは、愛子が人見知りする性格であって、親しい人としたまともに話さないから。この学校では、絵里以外とはあまり話さないであろう。


「あれ?いきなり静かになったけど」

「愛ちゃん、人見知りするから」


男の子が怪訝な顔をして愛子を見る。そのことには絵里が苦笑して答えた。愛子は俯いている。

それでかー、と男の子は納得した様子を見せてくれた。


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