君を知ったその日から
「あ、俺、宮野健二やから」
よろしくな!!とにっこり笑って言う健二に、絵里はよろしくとこれまたにっこり言った。
そして、ふと思い出した。
学校に来る時に言った、征登の言葉。
“健二みたいやな”
それは、この人のことを指していたのだろうか。
「…なぁ、宮野君って友達と一緒にここ受けた?」
「うん。ほら、そこにいてる奴」
そう言って健二が指差したのは、やはり征登で。それで『健二』って名前が出てきたのかと、絵里は1人で納得した。
その様子を見てキョトンと首を傾げているのは愛子で、相変わらずにこにこと笑みを浮かべているのは健二。
奇妙な四角関係ができるのはもうすぐ。