君を知ったその日から
そんな初恋から2年。
片山絵里は、彼氏いない暦15年、未だに更新中…である。
あのあと、石田とは普通にしていた。変に意識したら、あっちが困るだろう、そう思ったから。
因みに石田は、原田―――原田愛子(絵里の親友)に告白。
そして…………
見事に玉砕、である。
どうやら、愛子は絵里の気持ちを知っていたようだ。
自分の好きな人が親友を好きであっても、絵里は愛子を突き放したりはしない。誰を好きになるかなんて、そんなの本人次第だし、それに結局、絵里には愛情よりも友情をとることが多かったのだ。
「絵里―!!」
「ん?愛ちゃん、どうかした?」
パタパタと走りながら、絵里を呼ぶ。
愛ちゃんと呼んでいるのは、小学生からの癖だけど、今更なおそうとは思っていない。
「か、か………」
「か?」
「かっこいい人……見つけ、た…」