君を知ったその日から
確かにあいつらはうるさい、と絵里は思っている。女子と行動するのをあまり好んでいない。ただ愛子がいればそれでいい…そう思っている。
愛子も同じことを思っている。
「そうなんや」
「うっわ、興味なさそう!!」
絵里の素っ気ない返事を聞いて、健二は笑って突っ込む。
なんだろう。健二は今までの人とは違う気がする。
何だっけ。何だっけ……?
ぐるぐると思考を巡らせて、答えを探す。そして見つかった。
「あ、そうか。忠犬」