アイ・マイ上司とlove★battle
少し強引に引き寄せる大きな手も、ちょっとイジワルで優しいトコロも。
輝の持つどれもが私のモノだもん…、誰にも渡すつもりなんて無いよ?
「ひ、かるっ…」
「その顔、反則…――」
「んんっ・・・」
現在進行で育まれてる愛を武器に、もっと愛して愛されたいもん…――
「おはよー」
「おはよ。…相変わらずラブラブねぇ」
「えっ!?」
いつもより少し早く出社すれば、声を掛けた涼子はもう仕事に掛かっていて。
その手を止めてこちらを向いた彼女に、すっかり見透かされているようだ。
早朝に起きてから輝のマンションを出て、一旦アパートで着替えて来たのに。
同じ洋服でバレないように工作したつもりが、まったく意味ゼロじゃない…。
「ソレが良さでしょ?イチイチ気にしないの。
ほら仕事も溜まってるし、早く準備しなよ」
「はーい」
いつも宥めてくれる涼子が最近、退職した美紀さんに似てきた気がするけどね?