アイ・マイ上司とlove★battle
仕事に対しては凄く厳しいけど、それは今後を見越しての優しさで。
どうでもイイ人なら怒るだけムダだし、わざわざ仕事を任せたりもしない。
怒られたくないとビクビクしていた自分は、やっぱり子供なんだと思ったの。
そんな課長のスタンスを知ったのは、まだまだ最近のコトだけどね・・・
「また“お引き取り”…?」
「うー・・・、返品だけじゃ済まなかった…」
課長席から戻る度に、何かを携えて戻って来る私に呆れた声を掛けるのは。
同期入社でいて同じ経理部に配属された、同期からも美人と評判の涼子だ。
「…そんな哀れな目で見ないでよぉ」
「ゴメン、ゴメン…――
ていうより、相変わらずに容赦ナイわね。
てっきり極甘なのかと思えば…、鬼課長の看板を下ろさないの?」
「アハハ・・・」
いつも優しい彼女だけど、どうしても課長とウマが合わないようで。
今日もまた嫌味交じりで彼を一瞥する涼子に、苦笑する外ないよね…。