アイ・マイ上司とlove★battle
どれだけ考えてみてもクダラナイ過去を穿って、疑心暗鬼になるだけだし。
もう気にしない、気にしない…と言い聞かせていれば、正直者はバカを見るの…?
「う…、おい斉藤!」
「うえ!?」
PC画面を注視しながらも動きがフリーズしていると、呆れた声色で呼ばれた私。
「オマエさ、何度呼んだと思ってんの?」
「…すいません、ついボーっと」
「んなの、いつもじゃん」
それは伝票片手に盛大な溜め息をついた、あからさま過ぎる大平さんだ。
確かに人より動きも遅いし、ドジっぷりは公言しないでも広まっているけど。
「…大平さん、最近ホント失礼」
「“逃がした魚には餌は蒔かない”主義なだけ」
「餌なんて貰った覚えありません」
その言葉で頬を膨らませてやれば、ただハハッと笑われてしまっただけで。
私は切り返しなんて出来ないけども、ココでも何か間違えた感ヒシヒシだ…。