アイ・マイ上司とlove★battle
どうして私ばっかり我慢していなきゃいけないの!?輝ばっかり勝手だ…!
「つ、ツテって…元カノでしょ!?…そうだよね?」
「いや、笹森は彼女じゃ…」
「はぁ?彼女じゃない!?それなら何なのよ!」
さっきのフレーズに妙な違和感を覚えた私は、立ち上がって輝を睨みつけてしまう。
「…斉藤さん、一旦落ち着こうか」
「わ、私はフツーです…!」
「それなら、その眼は何?」
「感情任せですよ…!」
「フッ・・・」
どうしてこういう時にも、澄ました表情が殆ど崩れないのか疑問で仕方ないし。
さっき誤って“りん”って呼んだクセに、今はもう“斉藤さん”に戻ってる…。
オマケに彼女が必死な状況で、鼻で笑うなんて失礼にもほどがあるでしょう?
怒り狂ってる私とは大違いだから、余計に子供っぽさを露呈して悔しさが増す。
「話してくれないなら、…もういい」
「何がもう良いんだ?」
どこまでも落ち着いた仕事モードの低い声色に、グッと拳を強く握りしめる私。
あー、もう我慢出来ない…!幾ら好きでも限度がある!いい加減にして欲しい…!