アイ・マイ上司とlove★battle
柑橘系の爽やかな香りが際立ち、ピーチのような甘さで口当たりの良いカクテル。
コレこそが私と輝を繋いでくれた、“ファジー・ネーブル”なんだ・・・
「そんなに俺が好き?」
「へっ…!?」
「今日はどうしたい?」
「っ・・・」
すっかり思い出とグラスに酔いしれていれば、肩をグイッと引き寄せられて。
耳元で囁かれたセリフは、上昇途上の体温をオーバーヒートさせるには十分だ…。
「鈴ちゃん?」
「なっ、なに?」
実はかなりのイジワルな輝が、ここぞとばかりに楽しんでいるのは明白だ。
「鈴ちゃん“は”、どうしたい?」
こうして名前を呼ぶ時は、いつでも私に答えを言わせるまで止めないもの。
「っ、知らない…!」
「へぇ・・・」
肩を引き寄せる大きな手も、カクテルの酔いを加速させるオリエンタルな香りも。
何時まで経っても不意のお誘いに、ドキドキは止まらないなんて悔しい…。