アイ・マイ上司とlove★battle


柑橘系の爽やかな香りが際立ち、ピーチのような甘さで口当たりの良いカクテル。



コレこそが私と輝を繋いでくれた、“ファジー・ネーブル”なんだ・・・




「そんなに俺が好き?」


「へっ…!?」


「今日はどうしたい?」


「っ・・・」


すっかり思い出とグラスに酔いしれていれば、肩をグイッと引き寄せられて。



耳元で囁かれたセリフは、上昇途上の体温をオーバーヒートさせるには十分だ…。




「鈴ちゃん?」


「なっ、なに?」


実はかなりのイジワルな輝が、ここぞとばかりに楽しんでいるのは明白だ。



「鈴ちゃん“は”、どうしたい?」


こうして名前を呼ぶ時は、いつでも私に答えを言わせるまで止めないもの。



「っ、知らない…!」


「へぇ・・・」


肩を引き寄せる大きな手も、カクテルの酔いを加速させるオリエンタルな香りも。



何時まで経っても不意のお誘いに、ドキドキは止まらないなんて悔しい…。




< 8 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop