*センパイの隣-Love for me?-
*
あの卒業式からもう何ヶ月かして、先輩は高校生になり、私は中学3年生になった。
あれからも、千花先輩との距離は変わってなくて、まだ登下校の途中に会ったら挨拶を交わす程度。
さっき会えて、一緒に帰れたのは久しぶりだった。
それよりもやっぱり、さっきの約束が気になって仕方が無い。
「優真の誕生日か・・・空いてたかな?ちょっと確認しとくよ。連絡先教えてたっけ?」
「いえ・・・。」
「じゃあ、携帯出して?赤外線通信しようか。」
「はい。」
千花先輩の連絡先が聞けるなんて・・・。しかも、携帯番号とメアドどちらも聞けるなんて。私は少し心が躍った。
「はい、受信完了。また、メールしとくから、待ってて。」
「あ、はい。千花先輩ありがとうございます。」
「美憐、また今度な。」
千花先輩からまた今度という言葉を聞けたのと、メールが届くことが嬉しくて。私はいつもより大きく手を振ってしまった。