*センパイの隣-Love for me?-


・・・じゃあ、あたしと千花先輩は?



あれから、ずっと待っていたメールはまだ来なかった。


やはり、予定が詰まってるんだろうか?ちょっぴり心配になる。


あの、優しくてかっこいい千花先輩が高校生になったんだから、もう彼女がいてもおかしくはない。


けれど、最後の最後まで諦めたくなくて。受験勉強をする合間になんどもケータイを開いたり閉じたりした。


その日の約束は全部断った。


けど、


「はぁ~・・・・」



「美憐、どうしたの?そんなため息つかないでよ。もう。」


「なんで、あたしがこんなとこにいるのよ。」


「だって、美憐、『明日デートなんだから、服くらいちゃんとしたやつ着て行きなさい』ってそういって、服屋に行くことになったんじゃない。」


「かといって、あたしは買うなんて決めてないじゃない。どうして試着室にいるのよ。」


「どうせ買うんだったら、美憐も一緒に買おうよー。」


「わけわかんないわよ。」


もちろん、連絡はまだきていなかった。なのに、千春と一緒に服を選びに来ていた。絶対にもう連絡なってくるはずがないのに。それでも、なぜか明日のために何かをしたいと思っていた。


「もうすぐ、千花先輩の誕生日なんでしょ?」


・・・え?


「あたし、知ってたよ。優真に聞いた。千花先輩と一緒にいたいんでしょ?だったら、あたしに付き合って、自分の服も買いなよ。千花先輩にそれで会いに行けばいいじゃない。」


千春は、みんな知ってたんだ。私が千花先輩の誕生日を一緒に過ごしたいということも、私が千花先輩に頼んだ事も。
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