*センパイの隣-Love for me?-
「うん。千春、ありがとう。」
千春はなんだかんだ言っても、優しい私の親友だ。
「美憐、その服似合ってるよ。」
「・・・・そうかな?じゃあこれにしよっかな。」
私もにっこり笑って、千春と二人でレジに向かった。
その店を出たあと、ケータイから着信音が聞こえた。
「あれ、美憐?ケータイなってない?」
♪~♪
「はい?」
『遅くなってごめんね、美憐。今大丈夫だった?』
「千花先輩ですか?」
『この前の返事するの忘れてたよね、明日の。』
「あ、あぁ・・・はい。大丈夫でしたか?」
『明日は、ちょっと用事ができちゃったんだ。すまないけど・・・俺の誕生日でもいいかな?』
「・・・え?でも、千花先輩、一緒に過ごす人いるんじゃないですか?」
『誰も祝ってくれないっていったの忘れた?』
でも・・・千花先輩を私が独り占めしてしまったら・・・申し訳なくて。
「本当にいいんですか・・・?」
(おい、千花!早く行くぞ!!)
後ろで誰かが呼んでいるのか、男子生徒の声が聞こえた。
『おう!・・・・ごめん、呼ばれてるから、切るな。よかったら連絡してくれ。』
そう言ったまま、千花先輩は電話を切ってしまった。