*センパイの隣-Love for me?-

それから、千花先輩に見かけるたびに、私が話しかけるようになって、先輩は迷惑だったのかもしれない。



でも、一度も嫌な顔をせずに私と話してくれた。



「美憐、今日も待っててくれたの??」



「はいっ。千花先輩と話したくて。・・・だめですか?」



「ううん、いいよ。今日は何を話そうか?」



「今日はチョコレートの話です。明日はバレンタインデーだから・・・。」



「バレンタインかー・・・美憐もチョコ渡すのかな？」



あの時、私のかばんの中にはかわいくラッピングされたチョコレートが入っていたのを先輩は気づいてなかったみたいで、渡したときはとても喜んでくれたよね。



「明日は休みなんで、今日渡したんです。先輩にも、どうぞ。」



「これ、もらってもいいの?」



「はい、先輩の分です。」



「ありがとう、美憐。」


本当は先輩の分だけ手作りにしてて、私はそれを内緒にしてたんですよ？弟にあげずに先輩が食べてくれたんだって、私は今でも信じてます。