素敵な片思い
「相原さ~ん!」


ロッカーに入ると、今日飲みに行く約束をした葉月さんと松本さんが、既に着替えを済ませて私を待っていた。


早~い。残業ナシのうちの部署もマッツァオだわね…。


「すみませ~ん。すぐ着替えますねっ」


急いで着替えてると、葉月さんが着替えてる途中の私の背中を突然触ってくる。


「ひゃっ!何するんですかぁ?」


「びっくりしたぁ~。キスマークかと思った」


はぃ?


葉月さんは私の背中をよく確認すると、イシシと笑ってる。


「それ、赤いアザなんですよ~。カレシいないですしー」


「そーなのぉ?でも指輪してるよね」


あ、やっぱり紛らわしいか。昨日ありさちゃんにも突っ込まれたよね。


「コレ、サイズがこっちのがちょうどいいんで…」


「ホントに~?隠し事なしだよ!カレシいるでしょー」


「いえいえ…隠してもしょーがないんで。ホントにいません」


「ふ~ん、そうなんだ?」


葉月さんの表情が一瞬パッと明るくなる。いない方が…嬉しいのかな。て事は、葉月さんもカレシいないのか。



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