素敵な片思い
「そんな構えんなよ。同期だろー?あ、それか。い~年して飯作れねーとか。昨日趣味料理つってたんは、小玉さんにいいカオする為の嘘かよ~」


「作れるってば~。うまくないけどね!」


何でここで小玉さん出すわけ?


ムカムカが顔に出てしまい、余裕がなくなってくる。


「その時計、結構すんだろ?新しいの買ってやろっか」


「バカにしないでよ~!自分の物ぐらい、自分で買うってば」


何なのよぉ。お金で何でもうまくいくと思わないでよ?


「おぉっと。ちょっと待って…電話だ」


杉浦くんは手で私を制すると、突然胸ポケットに手を入れ携帯を取り出す。


…カノジョから?


頭に手をやりちょっと渋い表情をしてる。





「あ~…。わかった。そーなん?…へぇ」


さっきと一転。ボソボソと自信なさげに呟く小さな返事。


背中がだんだん小さく見えてくる。


…どーしたんだろ。




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