素敵な片思い
「え…」


「杉浦、えーヤツやで?」


「何のフォローですか?」


相変わらずクスクス笑いながら、小玉さんは私を見る。


「相原さん、あんな焦っとるしやな、多分…杉浦途中で壊れたんかな~と思ぉて」


壊れたって…。ある意味壊れてたけど、小玉さんが具体的にどういう事をさしてるのかが、よめないよ。


「…何もないですから。ご飯作ってあげて…すぐ帰るはずだったんです」


「は?飯作ったったんや。何でまた…」


「毎日コンビニ弁当で調子悪いって言うし…可哀想かなって」


「うわ~。めっさ優しいな。せやから、昨日オレとは飲みに行かれへんかったんや?」


うわ…そうだよね。先約あるって言ってたし。紛らわしいよね。


「じゃなくー。昨日は総務の葉月さんと飲みに行って…その帰りに会社に電気がついてたから」


…小玉さんが社内にいたらイイナって思って


会社に戻ったとは、言えないけどぉ。


< 158 / 484 >

この作品をシェア

pagetop