素敵な片思い
「もー。何で梅酒飲んだのよ。それがそもそもの間違いでしょー?」


「ごもっとも。…カノジョん話してたらさ、何かすげーツラくなってきて。紛らわそーと、つい」


つい…って、じゃあ私をどーやって帰す気だったのよ。


「もういいよ。会社も間に合ったし。…じゃあね」


先にフロアに戻ろうとすると、肩を掴まれた。


…まだ何かあるの?


杉浦くんを見上げると、さっきのふてくされたような表情とは一転。切なげに私を見ていた。


「相原…、オレ何もやってねーよな」


「えっ?」


抱きしめられはしたよ?付き合ってとも言われたよね…そう言えば。


どこからどこまで話せばいい?


「泊まってけよって、私をベッドに引きずり込んだけど?」


「げっ!マジでぇっ?」


全く覚えてないらしく、驚きのあまり思わず目を閉じて顔をしかめてる。


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