素敵な片思い
「小玉さん、またうちの近所経由なんですねぇ。そこ行って、会社戻ったら結構遅い時間なんじゃ…」


「実はなー。仕事やのぉて、部長からの呼び出しやん。飲みに行くから、車で来いやと。

ホンマやってられへんわ。行った所でオレ飲まれへんし。しかも今日用事あってんけどなー」


ブツブツ言ってる小玉さんは、いつものプラスな感じじゃなく、多少グチが入ってる。


「部長に…ですか?そう言えば、杉浦くんと同行するって言ってましたけど」


「アイツもおるわ。三人で仲良く?くだらん会社の話…」


小玉さんは不機嫌そうに、そのまましばらく黙ってハンドルを握っていた。






一緒の空間にいるだけで、緊張してたけど


小玉さんが黙ると、また更に緊張が走る。


何の話しようか…。


趣味の話はこの間したし、私の事は特にないし…。





そうだ。


…勇気出して、聞いてみよう。






小玉さんの横顔を見つめ、


思い切って…


あのコトを、聞いてみた。







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