素敵な片思い
やるって…


これ、ダイヤだよぉ?





しかも、私…今日先輩のを見て、いいな~って思ってたトコなんですけど。


以心伝心?…違うかぁ。


「指ほっそいな~。中指に入る思わんかったな」


中指にはめられた、リングは…悲しくも、私が薬指につけているリングよりも数段上だ。


「あのぉ。これって、エンゲージリングじゃあ…」


「ちゃうちゃう、そんなたいそうなもんちゃうから。直して使い。相原さん、似合うとるわ」


「もらえませんよぉ…。えっ、コレって…カノジョに渡すつもりだったんじゃあ!?」


完全にパニクってる私の隣で、小玉さんはハニカんだ。


「ホレ、やっぱ知っとるやん。相原さん、意外と意地悪やな」


「いえホントに何も知らないんですって!確かに…杉浦くんからは、小玉さんカノジョいるとは聞きました。

でも詳しく話さないから、実体がわからないって言われてぇ…」


そこまで言うと、小玉さんは頭の後ろで腕を組み、背もたれに背中を預ける。


「ほ~。マジか」


全て知ってたワケじゃないけど…探るような言い方だったし、怒っちゃったかな。



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