素敵な片思い
「…小玉さんこそ、イジワルですね。どうしてそんな言い方するんですか?」


「イジワルちゃうやん。相原さんが、そーいうカオしとる。

ホッとしたやろ?こっちやのぉて」


う、わ。やっぱりバレバレだ。


小玉さんは左手を指差し、私の手からリングをそっと取り上げる。





「やっぱコレ欲しなったやろ?ハズレたらもろたろかな~みたいな!」


気付かれたワケじゃなかったんだ。はぁ…焦った。


いちいちドキドキさせないでよぉ。もぉ。


「ちっ…違いますよぉ。小玉さん…私そんなに卑しい女に見えますか?」


「卑しくないやん。初めっからオレがやる、言うてんのやから」


う…。だって。微妙だぁ。


リング自体に興味はある。このデザインってきっと、あそこのだ。


でも…


これを購入した目的が、嫌。



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