素敵な片思い
「えっ、言うの?」


驚いて杉浦くんを見ると、彼は不思議そうに私を見る。


「言う。嘘つくの面倒くせーし」


「うわー、悪いヤツ。それってどうなの?」


「いないつって、つきまとわれんのヤだし。それに、もし黙ってて…そいつ気に入った時、更に嘘重ねないとなんねーだろ?」


「でもいないって言ってた方が楽じゃない?」


「んなコトねーよ。しかも、いるって言った方が成功率高い」


「嘘だぁー」


「ま。いてもいなくても、オレに寄ってくんの。実際相原もうち来たろー」


ぎゃっ。何言うのよぉ。


「私のは違うでしょ~?コンビニ弁当ばっかで可愛そうだなぁって…」


「またまた~。だぁからメールでも断ったろ?オレカノジョと別れる気ねぇし」


杉浦くんは笑顔になると、お茶をまた口に含む。


やっぱり勘違いしてる!?






「なぁ~。何でメール返してくんねーの?」


「えっ?あ…あぁ、だって仕事中だし」


イジワルだなんて言ったら、更なる意地悪で返されそーだよ。


「真面目っスね~。で?明日…行くの行かねぇの?」




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