素敵な片思い
「それなんだけど…私、やめ…」


「あ、待て。カノジョはダメだけど、友達としては仲良くしたいっつーか。…こんなんムシがよすぎかなー」


「…うーん」


「明日行くトコ。楽しみにしてたんだよなぁ。相原…やっぱ嫌かぁ」


「嫌じゃないよ。ただね…」


「ただ?」


「えっと。杉浦くん。昨日くれたメールって…。どういう意図でくれたの?」


小玉さんの話、聞いてくれるんだと思った。


私が杉浦くんを好きだと勘違いしてるんなら…昨日のメールは何だったんだろー。


杉浦くんは私を見て、口端を少し上げる。


「え、だって。うち泊まった日の朝…小玉さんにタクシーで送ってもらったんだろ」


「え。そっちぃ?」


「そっちって…何だよ」


ちょっと待って。もしかして…帰りの営業車での話じゃないのかな。


じゃあ…


やっぱり小玉さんはあの時の事、喋ってはないんだ。


ドキドキしてくる。


「あのヒトめちゃくちゃ面倒見いいからさー。あんま迷惑かけんなよ?」


「迷惑って…。だって、一番悪いのは杉浦くんでしょー?私を置いてけぼりで…一人酔っ払って寝ちゃうし」



< 242 / 484 >

この作品をシェア

pagetop