素敵な片思い
携帯越しに確実に私を見ていた杉浦くんは、そう言うと突然目を泳がす。


「…どうかした?」


「ずっと見てたワケじゃねーから。今…たまたまだな」


ブスッとして携帯をパタッと閉じると、慌てて、冷めかけたコーヒーを口に含んでいる。


やっぱり年下だなぁー。幼く見える…。


なんだかその仕草が、逆に可愛くて、思わず笑ってしまった。


「…杉浦くん、コーヒーおかわりする?温かいのもらおうか」


「いらね」


杉浦くん、カップから目だけを覗かせ、またジッと私を見る。


…何なの。


見過ぎだってば。


杉浦くん、目力があるから…あんまり見られると、恥ずかしい。


< 25 / 484 >

この作品をシェア

pagetop