素敵な片思い
「そーなんや。元カレなぁー…。相原さん、カレシ欲しないん?」


「そりゃ欲しいですけど。なかなかいないって言うか…」


「ま、せやな。そんな滅多に現れんよなぁ。ましてや前職は女ばっかの職場やろし。男女の飲み会来る男は、ロクなんおらんやろしなー」


「えっ!何で分かるんですか?」


「何でーって。周りが大体そーやからな。一回こっきりの飲み会では何もわからんやろー。ほな見た目しかないしやな、結局は杉浦みたいな男が一人勝ちやん」


「…杉浦くんいいコトづくめじゃないですかぁ。何で新しいカノジョできないんだろ」


私がプッて笑うと、小玉さんは顔を横に向ける。


「杉浦は逆に損ちゃうかぁ?あの顔やけど、意外と几帳面やし。カルいノリでついていった子は、普通に会うと意外にマジメで面白みがないってなる」


…ナルホド。


杉浦くんて、顔もファッションも今時だけど


意外と几帳面で古風なのかも。


車のシートをすぐ直してたり、部屋もキレイだったし、好きでもない女の手料理食べたいとか。


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