素敵な片思い
「せやけど、あんまあからさまに行ったアカンで?あいつ調子ノりよるから。頑張ってじらせよ~」


ちょっと、小玉さんっ!?


杉浦くんとはそんなんじゃないのに。


私が好きなのは…


小玉さんで。







小玉さんを好きだって言ったら、迷惑がられるかな。


そーだよね。冷静中といえども、カノジョが大切そうだし。ちゃんと別れるまでは浮気なんかしなさそう。


もし私が告白しても、迷惑なだけだよね…。






それに、言う勇気なんてナイし。


思えば学生の頃から自分から告白した事がない。


言う前に相手が言ってくれる事がほとんどだった。


勇気…出ないな。ありさちゃんみたいな子が羨ましい。イイナと思った人にガンガン行けるタイプの子。


好き!ってストレートに出す方が、きっと自分も相手も気持ちいい。









しばらくすると、スーッて静かな寝息が聞こえてきた。


…小玉さんは寝ちゃったみたい。


しばらく寝かせておこうか。







小玉さんを残して、そっと…部屋を出た。



< 294 / 484 >

この作品をシェア

pagetop