素敵な片思い
「…オレも二度とあんな思いしたないし、相手にもさせたないやん。せやから、どういう風に断ったらいいかわからんかった」


「そうだったんですかぁ。私は大丈夫ですよ？辞めたりしませんから。

それにしても、元カノ…結構思いつめてたんですねぇ」


フラれて大学辞めちゃうって、よっぽどだよね。それだけ小玉さんに対する思いが強かったんだろうけど…。


「せやなぁ。…まぁ、ちょっと家庭に色々事情があって。大学も行ったものの学費の事で身内とモメとったからな」


「じゃあ、小玉さんのせいじゃない…」


「まーなぁ。せやけど、オレも相談受けとったし、急に味方がおらんよーになってしもたと思いよったんかな。

アホなんは、オレやわ。もう少し他の言い方あったハズやのに…」


「…その人、今はどうしてるんですか？」


「さぁ…よーわからん。共通の友達からは、また東京戻って来たみたいな事聞いたけどな。

知った所で何もでけへんし。向こうも知られたくないんちゃうかぁ？」


…そう、なのかな。


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