素敵な片思い
ありがとう
しばらくして小玉さんは、頭をカクンと上に仰け反らせ、ハッとして目を覚ます。
「おー、ヤバいな。また寝とった…。あれ、相原さんに…オレ、もたれとった?」
小玉さんはまだ眠そう。
「そうですねぇ~。私が小玉さんにできる事、こんな事しかありませんから」
「相原さんはいっつも謙虚やなぁ~。ホンマうちのに見習わせたいわ…」
「…カノジョですかぁ?」
「そっ」
小玉さん、フフっと笑うと…ため息をついた。
「あ~、もぅこのまま帰りたないなぁ…。あいつと距離置くとか言うて、ほんまは真剣に向き合うんが怖いねん…」
「杉浦くんと…一緒ですかぁ?」
「ちゃうやろ、アレと一緒にすんなぁ~?」
一緒かも。
カノジョが好きで、相手に気を遣いすぎて、喧嘩したり意地張ったり。
意外と二人共…
繊細というか、
逆に私の方がサッパリしてたりしてぇ。
「コラ~、人が真剣に話してんのに何笑っとん」
小玉さんが私のおでこをグリグリする。