素敵な片思い
しかも私の苦手な上司と同じ…関西弁。


一体ここに何しに来たの?


多少ムッとした顔してたのか、相手は慌てて付け加えた。


「あ、勘違いせんとってや?相原さん、毎日部長に怒鳴られとるやん。なぁんか、去年までのオレ見とるみたいでなぁ」


去年までの…?


「今日のやり取りも、オレの部署まで筒抜けや。あれ、部長のただのストレス発散や。去年までの標的オレやったから、気持ちよぅわかるで」


テーブルに肘をつきニッと笑う彼は、私を見るとコーヒーの缶を、私の手元の缶にカチンと合わせる。


「仲良ぅしてや。オレ、相原さんの味方やで」


え…と。


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