素敵な片思い
「な~んてな。今のはオレの勝手な思い込み」


あはは…。そうなんだ。


今の言葉を聞いて、ちょこっと期待してみたのにな。


毎日怒られるのも、骨のあるヤツだって、見込まれての事だとしたら…少し救われる。


「そーでも思わなやってられへんやろ?人間何でも考え方次第やん」


「まぁ…そうですね」


この人は、何が言いたいんだろ。本当に、そろそろ席に戻らないと。


立ち上がろうかどうか迷ってると、コーヒーを一気に飲み干した彼の方が先に立ち上がった。


彼は缶を片手に持ち、少し離れた自販機の横のゴミ箱に狙いを定める。


「…遠くないですか?私、捨てて来ますよ」


「え~ねん。見ててみ…絶対入れる」



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