素敵な片思い
「うーん…まぁお酒の匂いはしますねぇ」


「おー、やっぱりそうなんや。さっきそこですれ違った子に、めっちゃ嫌なカオされたわ」


うわ。もしやうちの部署の先輩?あはは…あの人、あからさまに嫌なカオしそうだぁ。



「そーなんですか?でも…小玉さんなら、私はオッケーです」


笑顔で答えると、小玉さん真顔になってる。


あれ。私、何か変な事言ったかな?


「…マジで?相原さん、え~子やなぁ。でもな、なんかウラありそうで怖い」


小玉さん、ニッとして立ち上がる。


「そんな、裏なんかないですよー。私はただ…」


ただ…小玉さんが好き、なだけで。


恋なのか、憧れなのかはわからないけど。色んな意味で好きだから…。


あばたもエクボというか。昨日のお酒の香りでさえ、好きな香りになりそうだよ?



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