☆ショート ストーリー☆ ―White―
「遅いぞ!」





(ん?)





声のする方を見ると、寒そうに身を縮める淳が立っていた





「なんで・・・?」





「遅い!オレをどんだけ待たせるつもりだ!」





「さっき電話で・・・」





あまりにもビックリして言葉が出てこない私を引っ張り、淳は駐車場へ向かうと、雨をしのぐように急いで車に乗り込んだ







「急に逢いたくなって来たんだ。突然思い立って来たから、プレゼント用意してないけど、ごめんな。ケーキは買ったから、家着いたら食べような!」





笑顔の淳に何だか恥ずかしくなり、「うん」と小さく頷く





「淳・・・明日仕事は?」




「あーあるよ。でも、昼から。夜中、車飛ばして帰るから。少ししかいれないけど、ごめんな。那奈も明日仕事だろ?」





「うん。仕事・・・。」





(夜中、帰っちゃうんだ・・・)





淋しさが私を襲う





でも、逢えるなんて少しも思っていなかった私にとって、淳と過ご時間はクリスマスプレゼントになった





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