☆ショート ストーリー☆ ―White―
秋桜色の恋
一面に広がるコスモス畑を眺める後ろ姿
サラサラの髪が、夕暮れ間近の冷たい風に吹かれなびいている
「ケンジくん。」
私の呼び掛けに、少し不機嫌そうな顔を向けたケンジくん
私と目が合ったのもつかの間、パッと俯き口を尖らせ
「これやるよ。レナって言うんだ。」
そう言ったケンジくんは、両手に抱えたぬいぐるみのような物を私の胸元に押し付けると、足早に走り去った
渡された物は、かわいいネコのぬいぐるみ
…レナ?
私の名前と似てる…