彼蜜sweet【完】
余計に苦しい。
あ―――!なんで俺が!あいつ等の心配なんかっ!!
苛々する。
「東くぅんっ」
面倒なのがきやがった。1コ年上の『澤浦(サワウラ)先輩』。
性格がエゾっぽくて好きじゃねーんだよ。
すっげぇ短いスカートにだらしないセーター。目が腐る。
「どうしたんです?先輩」
「ちょっと退屈なの、遊んでくれない?」
「受験生が何を…」
「受験生だから、普段勉強ばっかでしょ?その気分転換に♪」
嘘つくの下手すぎ。勉強なんかこれっぽっちもしてねぇくせに。
だってアンタ、テストいっつも最後の方だろ。
バカ面見せんな。
…でも…苛々を晴らすにはちょうどいいタネかもしれない。
「…いいっすよ。報酬は高いですからね」
「やった♪」
報酬は「二人の情報」、それを頂こうと思ってる俺は卑怯か?