彼蜜sweet【完】
「まぁ、そんな焦らなくてもいいと俺は思うけど」
「うん?」
ねぇ、東。
もう一度私に向かって偉そうに口叩いてよ。
我慢できるしむしろ嬉しいからっ。
ねぇ…ねぇ。
「おっと噂をすれば…」
頭をくしゃっとかきむしり、飲んでいたジュースのパックを握りつぶしたショウくん。
私は必死で東の姿を探した。
「また…かよ」
「えっ?」
まだ姿が見えない私はパニック。
どこ?!どこに居るのっ?
「綾乃ちゃん…じっとしてて」
それだけ言って、ショウくんは私の後ろに回りこんだ。
途端に視界は真っ黒に。
「しょ、しょうく…?!」
ジタバタする私の小さい抵抗にも動じない男のこの体。