彼蜜sweet【完】
タンタン・・・
「…!やべ」
「?」
親(どちらか)が上がってくる階段の音がした。
軽やかに進む聞きなれたその音は心臓を爆発させる寸前。
「大和~?ケーキあるわよ」
この声は御袋。
いらねぇよ…!つーか来るな!!
「東、お母さ――」
声を封じるように綾乃の口を押さえた。静かにしね―とバレるッ…!!
「い―か、今すぐクローゼットに隠れろ」
目が点の綾乃を説得しすぐさま向かわせた。