彼蜜sweet【完】
お袋がちゃんと階段を下りるのを確認して
ガーーーッ
クローゼットを勢いよく開けた。
…生きてるといいけどな(笑)
開けると同時に息の荒いのが聞こえてきた。それと甘いシャンプーの香りも。
「ぷは―――ッ!苦しかった…」
「悪ぃ悪ぃ」
顔真っ赤にして出てきた綾乃。奥行きもそんな無い狭いところにすっぽり入るもんだから焦った…。
「…私邪魔だろうから、帰…―――――「………なよ」
「えっ??」
その時俺が言い放った言葉は…
ごく自然に
無意識に出ていたものだった。
やっぱりコイツと居ると調子狂う…。