彼蜜sweet【完】

お袋がちゃんと階段を下りるのを確認して


ガーーーッ



クローゼットを勢いよく開けた。




…生きてるといいけどな(笑)



開けると同時に息の荒いのが聞こえてきた。それと甘いシャンプーの香りも。



「ぷは―――ッ!苦しかった…」




「悪ぃ悪ぃ」




顔真っ赤にして出てきた綾乃。奥行きもそんな無い狭いところにすっぽり入るもんだから焦った…。




「…私邪魔だろうから、帰…―――――「………なよ」




「えっ??」


その時俺が言い放った言葉は…



ごく自然に



無意識に出ていたものだった。



やっぱりコイツと居ると調子狂う…。





< 75 / 363 >

この作品をシェア

pagetop