彼蜜sweet【完】
…あれから2週間。
あの日は俺、約束守ってちゃんとやましいことしなかったし(エライだろ?)これといって
望んでいた進展も無かった。
だって…アイツ俺のことしか聞いてこないし!
俺はお前のこと聞きてぇんだよ!
なーんて…言えるはずも無く…。相手はずっと相槌うってるし。俺は延々と喋ってるし。
モヤモヤした感情が張り巡らされて動けない状態。
「東っ」
「んあ?」
「今日はお昼持ってきた?」
うっわ―――………可愛い…。
横に首を振る俺。言葉が出ない。
ここんとこ、綾乃を見ると喉の奥が詰まるような感じがする。
心臓が重くて苦しい。
「じゃあお昼屋上で待ってるっ。…次体育なの?」
「あぁ…「あーちゃんっ、早くしないと次の授業間に合わなくなっちゃう」
体操服を見て言った綾乃の視線が熱い。
友達に急かされて笑みと甘いシャンプーの香りを残していった。
あ―ちゃん…だってよ。あだ名だけで聞くと小学生みたいだな(笑)
でもまぁ…アイツはガキか。