彼蜜sweet【完】


ドキ・・・



あ――苦し…。



しかも、持久走とかマジめんどい。



「…ショウ」



ずっとちんたらちんたら俺の横を走ってたショウ。



「俺、だりぃから途中抜けするわ」



「くくっ♪お前も悪知恵はたらくな」



少し笑って、先生の前まで猛ダッシュ。




「あ―――!ヤバイ!足くじいたっ」




わざとらしくならないように声のトーンを控えめに叫んだ。



鶴は単純だからまんまと、はまってくれるケースが多い。




「だ、大丈夫か?!保健室行って来い!」



くくっ…♪♪


はまりやがった♪バカな先公♪



遠めに見えるショウにピースしてさっさと校内へ向かう。



校舎手前でやっぱり綾乃が気になって、ふと上を見てみる。



…何を期待してたんだろう。



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